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ノーコードのメリットとデメリットを考えてみました

ノーコードに限ったことではありませんが、物事には良い面と注意しなければいけない面の両面が必ず存在します。

もちろん、ノーコードというものについてもそれは存在しています。

ある側面やあるシーンから見ればメリットでも、別の立場にいる人から見ればデメリットとして捉えられることってありますよね。

今回は、ノーコードについてのメリット/デメリットを考えてみました。

みなさんの置かれている環境やシチュエーションにあてはめながら、参考にしていただければ幸いです。


目次[非表示]

  1. 1.ノーコードを利用するシーン
    1. 1.1.シーン1:スタートアップのプロダクト作り
    2. 1.2.シーン2:企業の◯◯DX担当者
  2. 2.まとめ


ノーコードを利用するシーン

まず、そもそもノーコードを利活用するシーンとしては、どのようなケースが考えられるでしょうか。


米調査会社のガートナー社は「2024年までに世界で開発されるアプリケーションの65%がノーコードあるいはノーコードに近いローコードで開発される」と予想しています。


出典:Low-Code Development Technologies Evaluation Guide


あらゆるシーンでノーコードの利活用が進んでいくと予想できます。
ここでは、代表される2つのシーンでメリット/デメリットを説明します。


シーン1:スタートアップのプロダクト作り

※ノーコード=ノーコードでプロダクトを開発できるツールのことを指した場合のシーン

ニーズ検証フェーズのスタートアップにおいて、新規サービスの開発には夢と同時に2つの課題があります。

ひとつめは、改良スピードです。世の中に出しては改良し、出しては改良し、の繰り返しでプロダクトを磨き込むフェーズのスタートアップにおいて、改良スピードと回数が命と言えます。
一度の改良に時間や工数がかかりすぎると、改良スピードが上げられません。

ふたつめは、複数プロダクトの同時立ち上げです。プロダクトの磨き込みをする過程で気づいた示唆をもとに、別プロダクトの可能性に気づくこともあります。プロダクトを10本作って1本当たればよいと言われるスタートアップでも、常に複数のプロダクトを稼働させるのは大変な労力ですが、ニーズに気づいてしまった以上、作りたくなります。
その際、最小限のエンジニア工数でベータ版作成まで行い、スモールスタートでニーズの検証に入れるかどうかがキモです。

どちらの課題も、ノーコード開発ツールを活用して解決できるでしょう。


デメリットは、仕様が開発ツールに依存することです。
改良途中で新たに追加したい機能を見つけたとしても、開発ツールの仕様でできなければそれまでです。
開発ツールを入れ替えるという選択肢を取る場合もありますが、ツールの中には移行ができないようになっているものもありますので、最悪、作り直しを余儀なくされることもあるかもしれません。

開発ツールに依存してしまうことが、最大のデメリットだと言えるでしょう。


シーン2:企業の◯◯DX担当者

※ノーコード=一部の業務をノーコードツールを利用してできるようになる場合のシーン

ノーコードと並んでバブルになっているワードの一つに「DX」があります。

DXについての定義や解釈は多義的ではありますが、「企業がテクノロジー(IT)を利用して事業の業績や対象範囲を根底から変化させる」という意味合いで用いられることとします。(wikipedia参照)

ITを活用して成果をあげることを前提としている以上、今まで人力で行ってきたことを効率化させ生産性を向上させる、もしくは今まで特殊なスキルを持った人しかできなかった業務を誰もができるようにする、という文脈がメインになるでしょう。

企業によって、なにを最優先でデジタル化しなければならないか、は異なると思いますが、ここではWebマーケティングと営業の分野を取り上げたいと思います。

Webマーケティングにおける、多くの企業でみられる課題のひとつは、特定スキルを持った人間でないとサイトの編集ができないという課題です。
ボタンの色を変える、ページを新たに追加する、などの作業一つとっても、コーディングが必要となり、コーディングスキルがなければ変更することすらできません。

この課題を、ノーコードでサイトを作成できるツールを導入することで、解決することができます。

特殊なスキルや経験がなくても編集できるサイトを手に入れることで、今まで時間がかかっていたマーケティング施策がスピーディに行えるようになります。

営業における課題では、KPIや商談内容の管理がアナログすぎて確認に時間がかかりすぎる、といった内容は多くの企業で悩みの種でしょう。

エクセルやメモ帳などで管理しているKPIや商談は、リアルタイムでチームに共有ができないばかりか、チームごと、もしくは人ごとに管理方法や情報の粒度も異なるため、いま現在何が営業上の課題になっているのか、などが特定しづらくなってしまいます。

会社の売上に大きな影響を及ぼしかねない課題です。

この課題を、KPIや商談を管理しやすくするノーコードツールを導入することで解決できます。
あらかじめ決められたフォーマットや推奨されるフォーマットを参考にしながら自社が運用しやすいものにカスタマイズし、いちはやく営業上の課題特定を行う基盤とすることで、売上拡大に貢献していくこともできるでしょう。

特殊なスキルを持っていなければできないこと、今までアナログ管理していることの弊害を解決したいというシーンで、ノーコードツールが利用されることも多くなってきています。

デメリットがあるとすれば、自社専用にカスタマイズしようとしても一定の制限がある場合が多いことです。

推奨している使い方から外れた使い方をしたい場合、多くのツールで使いにくくなってしまいます。
使い方がツールの思想に依存する点は、オリジナルを追求したい企業にとってはデメリットと言えるでしょう。


まとめ

ノーコードはまだまだこれからの分野です。
2030年にはITエンジニアが79万人不足するという経済産業省の試算がありますが、ノーコードによって非技術者でもできることが増えると、エンジニア不足も少しは解消できるのではと考えています。

なんでもノーコードにすればいいということではありませんが、メリットとデメリットをしっかりと把握した上で採用することで、ノーコードツールによって飛躍的な成長を遂げられるのではないでしょうか。

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